PMS(月経前症候群)のむくみに効く漢方
PMS(月経前症候群)の辛い症状の中に手足のむくみがあります。
特に立ち仕事やデスクワークの人は夕方になると靴がきつくなったり、
足首に靴下の跡がついてなかなか取れなかったりという経験があるかと思います。
このような辛いむくみの症状を漢方で改善する事はできるのでしょうか?
まずはPMS(月経前症候群)で体がむくむ原因についてです。
PMS(月経前症候群)で手足がむくむ理由
生理前になるとむくみがひどくなる、、、それは女性ホルモンであるプロゲステロンの増加が原因です。
女性は排卵を終えると卵胞を育てる女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が減り
それと共に妊娠を手助けする女性ホルモンであるプロゲステロンの分泌量が増加します。
このプロゲステロンは妊娠に備え体内に栄養分や水分を溜め込もうとする働きがあります。これにより水分代謝が悪くなり老廃物を排出しにくくなるためむくみが発生するのです。
漢方医学では『気(き)・血(けつ)・水(すい)』という体の要素のどの部分に問題があるかを見極めるのですが、この水分代謝が悪くなり老廃物を排出しにくくなっている状態を『水毒(すいどく)』と言います。
それでは『水毒(すいどく)』にはどのような漢方薬が効果的なのでしょうか?
PMS(月経前症候群)のむくみに効果のある漢方
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
血行をよくして冷え性を改善し、貧血や頭痛、生理痛に効果がありホルモンバランスを整えるためPMS(月経前症候群)や更年期障害を改善します。また利尿作用があるため
水分代謝を活発にしむくみを改善する効果があります。
やせ気味で体力なく、下半身の冷えを感じる、疲れがたまりやすいなどという方に向いています。
五苓散料(ごれいさんりょう)
下痢や頭痛、発熱、めまいなどを改善します。利尿作用があるので体内の水分の巡りをよくして水分代謝をよくするためむくみに効果があります。
のどの渇く、尿量が少ない、のぼせるなどという症状がある方に処方されます。
防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
こちらは色白で筋肉が少なくぽっちゃり体形のかたに向いています。
とくに下半身のむくみに効果があり、汗をかきやすいのにむくむ、
体力があまりなく疲れやすい、体内の水分代謝が悪いなどを改善します。
一言にむくみと言っても原因や症状、それぞれの体質によって処方される漢方薬は変わります。必ず病院や漢方薬局などで体質に合う漢方薬を処方してもらいましょう。
また塩分の多い食べ物(漬物、ラーメン、塩辛、スナック菓子、おでん等々)やアルコールを多く摂取する食生活はむくみの原因になります。
そのような食生活は控えバランスの良い食事をとりましょう。
そのほか湯船につからずシャワーだけの生活もよくありません。
しっかりと湯船に入り血流をよくし、一日の老廃物はその日のうちに取るというくせをつけましょう。