PMS(月経前症候群)で処方される漢方とプラセンタの比較
PMS(月経前症候群)の治療には様々あります。
ピル、漢方薬、精神安定剤や抗うつ剤、プラセンタなどなど。
それぞれメリットやデメリットがあります。
今回はこの中の漢方薬とプラセンタを比較してみたいと思います。
PMS(月経前症候群)の漢方治療
漢方薬を処方する際には患者ひとりひとりの体質と『気(き)・血(けつ)・水(すい)』という体を構成する要素のどの部分を患っているかを見極める必要があります。
まず体質は『証(しょう)』と言われ、「実証(じっしょう)」と「虚証(きょしょう)」に分けられ、証に合わない漢方を処方されても改善はしません。
実証とは
しっかりとした体格で顔色がよい。胃腸が強く、抵抗力も強い。
声も大きく元気がある。
女性は月経血は少なく、生理前に痛みを感じることがある。
虚証とは
虚弱体質である。
筋肉が少なくやせ形で顔色が悪い。胃腸が弱い、抵抗力が弱いなどの虚弱体質。
声も小さく元気がない。
女性は月経血の量が多く生理痛が重い。
また実証と虚証の間に当たる体質を中間証(ちゅうかんしょう)と呼びます。
『気(き)・血(けつ)・水(すい)』と呼ばれる体の要素は
気(き)
体内に流れる生命エネルギーのことで、気の流れに問題があると
気虚(ききょ)や気滞(きたい)と呼ばれ、無気力や、なんとなく元気がない、
イライラ、うつなどの症状が起こります。
血(けつ)
体内に流れる血液とそれにより運ばれる栄養や酸素のことで、血の流れに問題があると血虚(けっきょ)やお血(おけつ)と呼ばれ、貧血、頭痛、月経痛などの症状が起こります。
水(すい)
体内に流れる血液以外の水分のことで、水の流れに問題があると水毒(すいどく)と呼ばれ、むくみやめまい、頭痛、吐き気などの症状が起こります。
このようにその人の『証(しょう)』と『気(き)・血(けつ)・水(すい)』の問題点から治療方法を決定していきます。
PMS(月経前症候群)のプラセンタ治療
プラセンタにはサプリメントや化粧品、注射や内服薬などがありますが、病院で治療として行われるものはプラセンタ注射が主流です。
プラセンタとは胎盤のことです。
サプリメントや化粧品には豚や馬、羊などのプラセンタが使用されますが
医療用で使用されるのはヒトプラセンタのみで皮下注射で行われることが多いです。
病院で使用されるプラセンタの種類はメルスモンとラエンネックの2種類です。
メルスモンは乳汁分泌不全や更年期障害の治療薬で、ラエンネックは肝機能障害の治療薬です。
そのためこれ以外の症状で治療を受けるときには保険適用外となり1回1500円~2000円程度の費用がかかります。最初のうちは週に2~3回の治療が効果的ですので比較的高額となります。
プラセンタ注射はホルモンバランスを整える働きがあるためPMS(月経前症候群)のイライラ、無気力、頭痛、下腹部痛、むくみ、めまい、吐き気、肌荒れなど様々な症状に効果があり、その他にもシミ、シワ、きめを整えるなどの美肌効果があります。
漢方薬とプラセンタの比較
漢方薬のメリットとデメリット
メリット
・ひとりひとりにの体質や症状に合わせて処方される。
・病院で処方される場合には保険適用となる。(1か月分で1000円~3000円程度+診察代)
・自然由来の生薬のため体に優しい。
デメリット
・西洋薬に比べれば頻度は少ないが副作用が起こることがある。
・症状が強く出ている人には効果が出にくい。
プラセンタ注射のメリットとデメリット
メリット
・ホルモンバランスを整えるため精神的症状、身体的症状の様々な症状に効果がある
・PMS(月経前症候群)を改善するとともに美容面にも効果がある
デメリット
・注射時の痛み、内出血など。(時間とともに治まる)
・献血、臓器提供ができなくなる。(提供を受けることは可能)
・PMS(月経前症候群)では保険適用されないため比較的高額 。(自費で1回1500円~2000円程度)
このように漢方とプラセンタそれぞれにメリットやデメリットがあります。
また医師によっては漢方とプラセンタを併用して治療を行う場合もあります。
PMS(月経前症候群)を改善し美肌もゲットしちゃいましょう🎶